
妻が作ってくれたきのこの編みぐるみの七十四作目、ニクウチワタケです。

なかでもニクウチワタケの分解水は赤茶色をしており、ネット上で流血キノコなどとしばしば話題に上るHydnellum peckiiほどではありませんが、本体が地味なわりには、この特徴のために意外と名を知られているようです。


きのこに詳しいかたからはお叱りを受けてしまうかもしれませんが、生態も含めてきのこのキモ可愛らしさを表現し、多くの皆さんに興味を持ってもらいたいということで、お許し願えれば幸いです。
それにしてもこの作品、ちょうどいい感じのビーズが手に入ったこともあり、雰囲気もかなりよく再現できていて、抜群の
今回も交差法による裸眼立体視写真を載せます。

[写真] ニクウチワタケの編みぐるみ: 直径約6cm
実物の写真は深大寺近辺で撮ったもので、大きさはまちまち
PENTAX K-1 + D FA MACRO 50mm F2.8
OLYMPUS STYLUS 1s
PENTAX K-3 + DA35mm F2.8 Macro Limited
PENTAX K-7 + TAMRON SP AF90mm F/2.8 Di MACRO 1:1
PENTAX Optio 750Z

妻が作ってくれたきのこの編みぐるみの七十三作目、ツチグリです。



そして今回もまた、交差法による裸眼立体視写真を載せました。

[写真] ツチグリの編みぐるみ: 直径約8cm
実物の写真はいろいろな場所で撮ったもので、直径はほぼ同じ
PENTAX K-1 + D FA MACRO 50mm F2.8
PENTAX K-5 + DA35mm F2.8 Macro Limited
PENTAX K-3 + DA35mm F2.8 Macro Limited
PENTAX Optio 750Z

ここ数日時間が取れず、ひな祭りが過ぎてしまいましたが、昨年妻が作ってくれた「きのこ雛」を今年も飾りました。 ちなみに横に置いてあるのは、まねき屋お〜のさんのまねき猫です。
ところで春といえば一昨日しっかりと雨が降り、その後暖かい日が続いたので、そろそろトガリアミガサタケが気になる頃です。 深大寺のだるま市は土曜日で終わってしまいましたが、昼食と散策を兼ねながら探しに行ってみようかと思っています。
なお、昨年きのこ雛を紹介した時に立体視写真がなかったので、交差法による裸眼立体視写真を載せてみました。 後ろに見えているのは高野さんのキノコランプで、電池が消耗してわかりにくいながらも、一応点灯しています。

[写真] きのこ雛: 幅約18cm
OLYMPUS TG-3 Tough
PENTAX Optio 750Z

妻が作ってくれたきのこの編みぐるみの七十二作目、ロクショウグサレキンです。

ロクショウグサレキンといえば、子実体の色のみならず菌糸までしっかり青緑色のために、生えている木材が真っ青に染まるという特徴が有名ですが、なかなか糸でそれを再現するのが難しく、青緑の糸で点々とかがって雰囲気を表現しているのがご愛敬です。
ちなみに実物の写真は光の当たりかたの加減もあって、あまり木材が青くなっていないように見えますが、写真の範囲より上のほうがわずかに青く染まっています。
なお、こちらも交差法による裸眼立体視写真を載せました。

[写真] ロクショウグサレキンの編みぐるみ: 直径約1cm
実物の写真は那須平成の森で見つけたもので、直径は5mm程度
PENTAX K-1 + D FA MACRO 50mm F2.8
PENTAX Optio 750Z
OLYMPUS TG-3 Tough

妻が作ってくれたきのこの編みぐるみの七十一作目、カニノツメの卵です。

しかし実際に何度かカニノツメの卵を見ていると、その地球外生物のごとき妖しさ、卵の膜を破って出ようとする腕と、グレバが透けて見えている様子が作品として再現されていないのが、なんとも物足りなくなってきます。

スッポンタケ科、アカカゴタケ科の妖しい悪臭系きのこのなかでは見かける機会が多く、平凡な存在と見られがちですが、私たち夫婦がまだきのこ観察を始めて間もない頃に見て驚いたということもあって、カニノツメは思い入れの強いきのこです。
そんなこともあり、悪趣味ではありますが、この卵が加わって妖しさを増したカニノツメの編みぐるみを眺めては、夫婦して喜んでいます。
なお毎度のことですが、いつもの交差法による裸眼立体視写真も載せました。

[写真] カニノツメの卵の編みぐるみ: 直径約3cm
実物は深大寺近辺で見つけたもので、直径約2cmくらい
PENTAX K-1 + D FA MACRO 50mm F2.8
PENTAX Optio 750Z
OLYMPUS STYLUS 1s
PENTAX K-5 + DA35mm F2.8 Macro Limited

カメムシタケの編みぐるみの記事で少しだけ前振りをしましたが、現在妻の編みぐるみの作品中で最大のきのこに着手しています。
写真では大きさが伝わらないのですが、最大といえばもちろんアレで、もちろん実物大です。 最終的にはこのひとつのきのこが何個もぎゅうぎゅうと押しくら饅頭状態に集まるわけですが、これ単体の時点で既に過去最大のマントカラカサタケの編みぐるみを超えてしまいました。
今まで制作中の経過や材料を公開したことはなく、最初はそのつもりもとくになかったのですが、試しにひとつ目を作ってみたところ思ったよりいい感じになったため、ちょっとだけご披露してしまいます。
[写真] 制作中の編みぐるみ: 傘径約30cm
OLYMPUS TG-3 Tough

妻が作ってくれたきのこの編みぐるみの七十作目、カメムシタケです。

ようやっとというのは、冬虫夏草の類は今までオサムシタケなど何種類か見ていたものの、編みたくなるものがなかったようで、昨年奥入瀬渓流で初めてこれは、という菌に出会えたからでした。

そして編むに当たってはカメムシをどうしようかと迷っていたようですが、やはり虫あっての冬虫夏草でしょうということで、虫には詳しくないためスッポンタケ科のハエのごとく、かなりいい加減な感じではあるものの、なんとかそれっぽく作ってみました。

ただ一点ご愛嬌なのが、極小のカメムシタケを実物大で編むのが難しく、大きめになっているにもかかわらず、カメムシが実物大になっていることで、そこは大目に見ていただければ幸いです。
なお毎度のことですが、今回も交差法による裸眼立体視写真をつけました。

[写真] カメムシタケの編みぐるみ: 全長約18cm(カメムシ含む)
実物は軽井沢と奥入瀬渓流に生えていたもので、全長4cmくらい
PENTAX K-1 + D FA MACRO 50mm F2.8
PENTAX Optio 750Z
OLYMPUS STYLUS 1s
OLYMPUS TG-3 Tough

妻がふと思い立って、こんなものを作ってくれました。 きのこの編みぐるみの番外編ということで、きのこのお雛様です。
いつもは実際に見たきのこだけを編むのですが、今回はそこにはこだわらず、道具までとことん菌類づくしにしています。 ちなみに使われているのは以下の通りです。
男雛: イボテングタケ
女雛: ベニテングタケ
男雛の「しゃく」: ヘラタケ
女雛の扇: ウチワタケ
三宝: ヤグラタケ、クロハツ
三宝の花: ハナオチバタケ
ぼんぼり: イカタケ
菌屏風: ヘビホコリ(正面)、ウメノキゴケ(右側の松の幹)
...のはずなのですが、もしかすると三宝の花を包んでいるのは単なる紙ではなく、ミミブサタケかもしれません。(妻に確認したところ、葉っぱだそうです)

[写真] きのこ雛: 幅約18cm
OLYMPUS TG-3 Tough

妻が作ってくれたきのこの編みぐるみの六十九作目、水を吹き出すきのこです。

妻は前々からこのきのこを編みたいとは言っていたのですが、ユザワヤで素材を探している際にちょうどいい具合の透明なビーズを見つけてしまい、もう待っていられなくなったというわけです。

生えていた環境や見た目の感じからクジラタケかとも思ったのですが、この水を吹き出す習性(分解水というそうですが)はツガサルノコシカケのほうが顕著らしく、言われてみればそうも見えてきます。

※ 結局ツガサルノコシカケでよいようです
ところで、妻は右の写真のような、赤茶色の水を吹き出すものも編みたがっていて、残念ながら材料が見つかっていませんが、また未同定のものが増えないよう先に調べておくことにしました。

ニクウチワタケらしききのこの水吹きはその後も何度か見ており、おそらく左の写真のものもこれかと思われます。 こちらのほうが典型的な形で、右上の写真のものはどういうわけか傘が反り返って裏返しになってしまった状態のようです。

この写真では黄色っぽい水滴になっていますが、赤茶色の水滴になる場合もあるようで、じつはこの写真の個体も別の角度から撮ったものは赤茶色の水滴を蓄えていました。

ヒラフスベと思われるきのこでは左の写真のように、無色透明な水滴が付いているものも見ていますが、この写真を撮ったのは雨上がりの翌日で、単に雨粒が幼菌のまだビロード状の表面に弾かれてこのような状態になっているのかもしれません。
ただ右上のヒラフスベもよく見ると透明の水滴が付いている部分があり、もしかするとヒラフスベでは最初は透明だった水滴が、熟成するのか濃縮するのか、次第に黄色を経て赤茶色に変わってゆくのかもしれません。
きのこの水吹きの話題から、すっかり編みぐるみを脱線してしまいましたが、またいつもの通り交差法による裸眼立体視写真を載せて、話をまとめます。

[写真] 水を吹き出すきのこの編みぐるみ: 幅約10cm
PENTAX K-3 + DA35mm F2.8 Macro Limited
PENTAX Optio 750Z

妻が作ってくれたきのこの編みぐるみの六十八作目、マントカラカサタケです。

さすがに実物大に作るのはむずかしいのではないかと妻に言ったのですが、妻としてはやはりあのどこかしら間の抜けた感じすら漂う、異様なまでのひょろ長さを再現したいと、結局実物大に作ってしまいました。 おかげで安定が極めて悪く、会場でも自立させるのに一苦労しましたが、今まで最も大きかったシロオニタケの編みぐるみをはるかに超える大きさで、会場でも妙な雰囲気を充分に醸し出していました。
なお撮影にかなり苦労しましたが、今回も交差法による裸眼立体視写真を載せました。
