きのこの編みぐるみ 〜 ヤグラタケ
2012年 09月 30日
妻が編み物の余り糸で作ってくれたきのこの編みぐるみの四十七作目、ヤグラタケです。
今年の八月中旬に念願のペンションきのこを訪れたのですが、そこでこれまた念願のヤグラタケを見ることができ、これはもう編むしかない、ということになりました。
ヤグラタケなどどこにでも生えているでしょう、という話もありますが、近場の公園などをシロにしている私たちにとっては、なかなか出会えるものではありませんし、なにより、きのこの上にきのこが生えるという姿は理屈ぬきにおもしろく、かわいらしいものです。
ということで編み始めたヤグラタケですが、なかなか手ごわかったようで、ヤグラタケ自体はよかったのですが、下のクロハツに大いにてこずることとなってしまいました。
最初はあくまでヤグラタケが主役ということで、クロハツは黒ずんでぐしゃっと歪んでいれば、それっぽく見えるだろうと軽く考えたものの、いざ上に生やしてみるとクロハツが妙に不自然で、あれこれ手を加えて行くうちに、気がつけばクロハツのほうにずっと時間を費やしてしまいました。
具体的には柄の部分がきれい過ぎるということで、古びて汚れたような感じを出すべく、黒っぽい毛糸を不規則に編み込んだり、ひだの存在感を強調するために詰め物をしたり、ヤグラタケの根元が取って付けたように見えないよう、白い毛糸をほぐして菌糸のように這わせたりなどしてみたのですが、なんとか雰囲気は出せたのではないかと思います。
なお、今回も恒例の、裸眼立体視写真を載せておきました。
[追記]
先日、山と渓谷社より堀博美さん著の『ときめくきのこ図鑑』が刊行されましたが、じつはその一頁に妻の編みぐるみを取り上げていただいており、前作のシワチャヤマイグチの制作途中の様子も載っています。 ご興味をお持ちのかたは、ご覧ください。