写真初心者のおっちゃんが、身近な生き物について、下手くそな写真と駄文で観察日記風に綴ります。きのこと家庭菜園の話題が多めです。


by at384
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少なくとも我が家の周辺ではアミガサタケの当たり年となり、すっかり舞い上がってしまった今年の春、近所のアミガサタケも一通り探し終わって、ようやっと落ち着きを取り戻そうとしていた矢先に、こんなものを見つけてしまいました。

f0108133_21262861.jpgぱっと見は普通のきのこの山なのですが、さりげなく「春限定」と銘打った箱の図柄を見ると、桜の花弁が舞うなか、何だか頭のチョコのところが変な形のきのこが描かれているではありませんか。

もしやと思って買って帰り、袋を開けてみると...こ、これは、まさかアミガサタケ!?

いつの間にこんなものが!?!?!?!?!

と、すっかり狼狽してしまいましたが、とうとうここまで来ましたか!

「あらいやだ、気持ち悪い」などと、まるで私自身が言われているような、暗澹とした気分を味わいながら写真を撮り続けること数年、やっと日本でもアミガサタケが市民権を得るまでになったのかと、感慨もひとしおです。

ちなみに味のほうは、当然と言えば当然ですが、ごく普通のきのこの山でした。

などとさも事実のごとく書いていますが、たいへんすみません、じつはこれは冗談で、妻がチョコペンで編み目模様を付け、私が箱に細工してそれらしく見せたものです。 先日私が冗談半分に、きのこの山のチョコの部分に熱したフォークで編み目を彫ったら、トガリアミガサタケに見えるのではないかなどと言っていたところ、いつの間にか妻がこんなものを作っていました。

というわけで、大変お騒がせいたしました。

[写真] きのこの山 春限定?:長さ約2.5cm


※ これは冗談です。このような商品はいっさい存在しません。


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by at384 | 2012-04-29 22:06 | 菌類 | Comments(8)
関内(せきうち)さんの木彫りきのこ紹介の三回目です。
(関内さんの作品についてはこちらに詳しい説明があります)

今回は前回に引き続き、木の風合いを生かした作品群をご紹介します。

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見ての通り、マンネンタケです。 作品のみならず、トレードマークとなっている帽子にもマンネンタケのブローチ?が付いているほどですから、マンネンタケもかなりお好きなのではないでしょうか。

木工は中学校の技術家庭で習った程度の知識しかないので、かなり怪しいのですが、本体と台座の下地に砥の粉を施して色味を変えてあるのではないかと思います。

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f0108133_14522418.jpg次は白木の作品で、背の高さとはっきりした柄の編み目模様から、勝手にセイタカイグチということにさせていただきました。

関内さんの作品に共通しているのが、細かい部分の作り込みで、今後ご紹介する作品でもそうなのですが、とくにイグチの仲間はちゃんと管口まで再現されているものが多く、この作品もそのひとつです。

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これらの作品も白木で、残念ながら私には同定できませんでしたので、名称不明といたしました。 また、組作品というわけではないのですが、この二つだけ柄の下が丸く仕上げられており、自立しない構造のため、一緒に紹介させていただきました。

用途を伺っていなかったので私の想像になってしまうのですが、以前カーテンのタッセルできのこの飾りが付いたものを見たことがあり、片側の輪になった部分にきのこを差し込んで留めるようになっていたので、もしかするとそんな使いかただったのかもしれないなどと思いました。

作品No.60 (1993/11/22): マンネンタケ [高さ16.4cm, 木製, ニス仕上げ]
作品No.不明 (制作時期不明): セイタカイグチ? [高さ15.5cm, 木製]
作品No.不明 (制作時期不明): 名称不明 [高さ10cm, 木製]
作品No.不明 (制作時期不明): 名称不明 [高さ10cm, 木製]


by at384 | 2012-04-29 15:41 | 菌類 | Comments(0)

アミガサタケ祭り

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先日、群生したアミガサタケの話題を載せましたが、その時点では何となく薄汚くなった感じのため、もうこれで成長は止まったものと思っていました。

ところが、出勤の際に通過するバスの窓から見ていると、なんだか少しずつ大きくなっているような気がしてきたのです。 そして昨日、あらためて近くで見てみると、やはりでっかくなっていました。 さらに薄汚れた感が増し、一本は既にもげていましたが、柄がにゅっと伸びた異様な姿はヤマタノオロチを思わせるものがあります。

f0108133_1261730.jpgそんな感じで散策を始めたのですが、じつは今週、妻が買い物などのついでに深大寺周辺をひととおり偵察しており、すごいことになっていると聞いて、その様子を見に行ったのです。

たしかに行ってみると話のとおり、いたるところにアミガサタケが顔を出しており、上の写真ほどではありませんが、束になって生えている姿も、あちこちで認められました。

f0108133_1262298.jpg正確に数えてはいませんが、昨日の午前中だけで、百本以上のアミガタタケに遭遇したように思います。 これに先々週見たトガリアミガサタケを加えると、百五十本ちかくのアミガサタケを見ているのではないでしょうか。 しかも、見つけたなかにはまだ生え初めの幼菌も含まれており、見逃しているものを想定すれば、この春、少なくとも二百本は深大寺周辺に生えているのではないかと思われます。

f0108133_1262798.jpgとにかく、深大寺に引っ越してくる前を含め、今まででいちばん多くのアミガサタケを見ていることは確実で、記録的な大発生と言えるでしょう。 科学的な調査を行っているわけではありませんが、おそらく三月末以降ほぼ毎週降雨があり、菌糸が順調に成長できたのがその理由ではないでしょうか。

ところで、アミガサタケを見るたびに思うのは、表情が豊かで可愛らしいということです。 もちろん他のきのこも可愛いのですが、アミガサタケはとくにその構造からくるのか、首をかしげているものが多く、それが色々な表情を形作っているような気がするのです。

また、比較的日当りの良い明るい場所に生えることと、それに自分自身の春らしい気分の高揚も手伝って、そんな印象を受けるのかもしれません。 今年はとくに桜の時期とうまく重なって、明るく華やいだ光景となっているのもなおさらその感を強めているのではないでしょうか。

とはいえ、冷静に見ればウルトラセブンに出てくるチブル星人のような不気味な姿をしていますし、私たちが写真を撮っているところを通りかかるご婦人方の第一声は、だいたい「あらいやだ」です。 これは私たちの脳にすっかり菌糸がまわっておかしくなってしまったのかと内心不安に思っていましたが、とある料理店のマダムが「かわいいですよね」とおっしゃっていたのを聞き、私たちだけではないのだと安心しました。
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[写真] アミガサタケいろいろ



PENTAX Optio 750Z

by at384 | 2012-04-29 14:16 | 菌類 | Comments(2)

今年の初わははカメムシ

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今年はじめての「わははカメムシ」を見つけました!
相変わらずいい笑顔です。

[写真] アカスジキンカメムシの終齢幼虫:体長約1cm



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by at384 | 2012-04-29 09:20 | 昆虫・節足動物 | Comments(0)

すごいタンポポ

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今年はほんとうに春が遅かったと私が感じたことのひとつに、例年ならもう冬のうちから地球温暖化の象徴のごとく咲き出していたタンポポが、おとなしく春を待っていたことがあります。 その反動かもしれませんが、暖かくなってからのタンポポの咲きかたには異様な力強さがあるようで、辺り一面がびっしりとタンポポに埋め尽くされた光景をあちらこちらで目にしました。

昨日見たのもそんなうちのひとつで、なにもここまで一ヶ所から出なくても、という感じなのですが、よく見ると妙に太い茎があります。 しかも先端には綿毛を抱えたがくが団子になってくっ付いた異様な姿です。 突然変異なのでしょうが、綿毛ができているということは花が咲いていたわけで、いったいどんな様子だったのか想像すると少々不気味な感じもします。

それにしても、この綿毛にには種子も付いているでしょうから、それらが飛んで行って発芽したらこんな怪しげなタンポポが生えるのでしょうか。

[写真] セイヨウタンポポ:草丈約27cm



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by at384 | 2012-04-29 09:07 | 植物 | Comments(0)
関内(せきうち)さんの木彫りきのこ紹介の二回目です。
(関内さんの作品についてはこちらに詳しい説明があります)

ここからは、制作時期の古い順に紹介してまいります。 なお、一部の作品には制作時期が記載されていないものもありましたが、それらについては私の独断で作品の特徴が近そうなものとあわせて紹介してまいりますので、ご了承ください。
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と、いきなり制作時期不明のものから始めますが、No.1と同様のガラス細工を木製の台に取り付けたということで、その次にご紹介しました。 ガラス細工自体は市販品と思われますので、同定するのもなんですが、テングタケとベニテングタケというところでしょうか。

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次からは木彫りの作品で、名称は書かれていませんが、私の勝手でヒロメノトガリアミガサタケと同定しました。 この時期の作品は無塗装でニス仕上げのものが特徴のようです。

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次も無記名ですが、形のはっきりした大きなつぼがありますので、テングタケの仲間と思われます。 色はわかりませんが、条線のないつるんとした傘であることと、関内さんはタマゴタケがお好きなようで、作品群の中でタマゴタケ率が高いことから、タマゴタケの幼菌と同定しました。

作品No.不明 (制作時期不明): テングタケとベニテングタケ? [幅6cm, ガラス, 木材(ニス仕上げ)]
作品No.27 (1993/9/5): ヒロメノトガリアミガサタケ? [高さ13cm, 木製, ニス仕上げ]
作品No.46 (1993/10/2): タマゴタケ幼菌? [高さ6.5cm, 木製, ニス仕上げ]


by at384 | 2012-04-28 08:43 | 菌類 | Comments(0)
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仕込んでから十日後、一応これで塩麹の出来上がりです。

五日前から較べると米粒の形もかなり崩れ、水も白濁してきましたが、期待したほど外見上の変化は起きませんでした。 酒造所の種麹のようなものを勝手に想像してしまったのですが、塩麹はそういうものではなかったようです。 お恥ずかしいことに、観察記録としては空振りになってしまいました。

f0108133_053084.jpgといっても、塩麹づくりとしては何ら問題も発生せず、実際に使っていますが、強めの塩味の中にも甘みとこくがあり、美味しくできています。 市販品はかなり塩気がきつく感じ、巷で言われるような「何に使っても美味しい」というのには正直疑問を覚えたのですが、自家製のものは塩気のきつさがほどほどに抑えられ、これなら万能調味料と言っても違和感はないように思いました。

横から見ているだけで気楽な私はすっかり味をしめて、「今度は手前味噌でも」などと言い出したのですが、味噌のほうは管理が大変なのだそうで、あっさり却下されました。

[写真] 米麹:大きさ不明



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by at384 | 2012-04-25 00:30 | 菌類 | Comments(2)
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上の写真は、関内(せきうち)さんというかたが制作されたきのこの置きものです。

これからしばらく何度かに分けて、関内さんが作られた、木彫を中心としたきのこアート作品を紹介してまいりますが、まずは関内さんとはどなたなのかについてご説明します。

ご存じのかたもいらっしゃるとは思いますが、関内(せきうち)さんは都内にお住まいの、今年で御年八十二歳になるかたで、きのこ歴四十年というその道の大先輩です。 当然きのこについてもたいへん詳しいのですが、現役時代のご職業である金属加工の技術を生かして、百点以上もの木彫を主としたきのこ工芸作品を制作されているかたでもいらっしゃいます。

その一部は画家の小林路子さんに贈呈され、小林さんが彩色されたものが、昨年夏の八ヶ岳の美術館や今年の早春に大田区の画廊で行われた作品展にも展示されていました。 大田区のギャラリーO2のブログに載っている写真ををよく見ると、暖炉の上にベニチャワンタケ、キチャワンタケ、ウスタケの木彫が写っているのですが、それらが関内さんによって彫られ、小林画伯の彩色された作品です。

じつは大田区の画廊で行われた小林路子さんの作品展に妻とともに伺った際、暖炉やピアノの上に展示されていた迫真の木彫作品の数々を見て、いったいどなたが作ったのだろうかと話していたのですが、そのとき背後から声を掛けられたかたがいらっしゃいました。 振り向くとそこには、本物のマンネンタケをブローチにして帽子に付けた男性が。 そのかたが当の関内さんだったのです。

その日は小林画伯が画廊にいらっしゃる日で、おいでになるのを待つあいだ、関内さんと奥様、妹御様とお話しさせていただいたのですが、きのこ談義にすっかり傘が開くうち、関内さんから「私が色付けしたのでプロとは出来栄えが違いますが、よろしければ自宅にたくさんあるので差し上げます」とのお言葉をいただき、その後いくたびかお話しするなかで、けっきょく関内さんがご自身で所有されている作品の大半を私がいただくことになりました。

関内さんのお話しでは、きのこの方はもう引退するつもりで、百八十冊に及ぶきのこ関連の蔵書や木彫作品は処分しようと思っていて、きのこの好きなかたがいたら差し上げたいと考えていたそうです。 そこへたまたま私たち夫婦がお目にかかり、捨ててしまうのはあまりにも惜しいということで、図々しいとは思いつつ、頂戴することにした次第です。

f0108133_22594751.jpgすっかり前置きが長くなりましたが、そのような経緯でいただいた作品の数々を私が個人でしまい込んでしまうのでは申し訳ないと、関内さんの承諾を得て、このブログ上でご紹介することにしました。

作品群の多くは通し番号と制作年月日が記載されていますので、初回となる今回はその記念すべき第一作をご紹介します。

この作品は奥様が購入されたガラス製のきのこの装飾品に、関内さんが木製の台を付けられたようです。 このガラスのきのこは奥様が初めて購入されたきのこグッズで、奥様としてもたいへん思い入れのあるものだそうです。

そして右上の写真は「きのこ」という文字の彫られた木製の札で、番号は百番とかなり先なのですが、表札のようで最初を飾るにふさわしいような気がしましたので、あわせて紹介しました。

私のいただいた作品は大小とりまぜて四十点以上ありますので、今後折りを見ながら、このような感じで紹介して行こうと思います。

作品No.1 (1993/5/18): ベニテングタケ?の置きもの [幅5.3cm, ガラス, 木材(ニス仕上げ)]
作品No.100 (1994/3/5):「きのこ」の札 [幅10cm, 木材(彩色)]


by at384 | 2012-04-23 00:44 | 菌類 | Comments(2)
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妻が編み物の余り糸で作ってくれたきのこの編みぐるみの四十五作目、トガリアミガサタケです。

f0108133_1737326.jpg今まで、白系や黄色系のアミガサタケは何度も目にしていたのですが、黒系のトガリアミガサタケはまともに見ておらず、見たい見たいと思っていたところに先日の大量発生となり、もうこれは編むしかないということで早速できあがりました。

アミガサタケの編みぐるみは過去にいわゆるアミガサタケと、チャアミガサタケの二作ありますが、どちらも五年前の初期の頃の作品で、太い余り糸しかなかったために、大味な感じになっていました。

それはそれでかわいらしく、味もあったのですが、今回は糸も豊富にありましたので、色・形・大きさとも実物に近い雰囲気を再現しています。

四十五作のなかでアミガサタケの仲間は三作も手掛けており、いかにも思い入れの強さを物語っていますが、群生するイヌセンボンタケやチャダイゴケのようなものは除いて、もっとも本数を見ているきのこでもあり、きのこの魅力にとりつかれるもとになったからでしょう。

なお、毎度のように今回も交差法による裸眼立体視写真を掲載します。
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[写真] トガリアミガサタケの編みぐるみ:高さ約9cm


実物もだいたいそのくらいの大きさ(深大寺周辺)


PENTAX K-5 + DA35mm F2.8 Macro Limited
PENTAX K-5 + TAMRON SP AF90mm F/2.8 Di MACRO 1:1
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by at384 | 2012-04-22 17:58 | 菌類 | Comments(2)
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久々のアミサガサタケ大量遭遇となったこの春ですが、アミガサタケを見つけるたびに感じるのが、彼らの生態、とくに発生条件の不可解なことです。

もちろん、これは私が興味本位にただ眺めているだけの素人だからで、ちゃんと研究なり調査なりしているかたがたには今さら不思議もないのでしょうが、毎年わずかな勘と経験だけを頼りにいい加減なアミガサタケ探しをしている身にとっては、やきもきさせられることでもあり、またそこが楽しくもあるのです。

f0108133_12332024.jpgそのようななか、深大寺周辺の発生状況や六本木での再会から、いろいろと思い至ったこともありますので、この手の話題はあちこちに出ていて今さらの感はありますが、アミガサタケの生態について、自身の覚え書きを兼ねてまとめてみました。

まず桜との関係ですが、これについては桜のない場所にも生えるとのことですから必須ではないでしょうが、少なくとも私が見たものは、黒系のトガリアミガサタケ以外はみな桜の樹の周辺に生えていました。 もっとも私は桜の周辺ばかりを探しているので、当たり前なのですが。

そしていろいろと情報を漁るうちに知ったのですが、サクラやイチョウはアレロパシー物質を出すために周辺には他の植物が生えにくく、それがアミガサタケの発生と関係しているらしいのだそうです。 トガリアミガサタケをまともに見たのは今年が初めてなので、推測するには材料が足りませんが、トガリアミガサタケが銀杏の周囲に出やすいという話はよく聞きますし、実際今年見たものも銀杏の樹の周辺でしたから、これもよく適合しています。

そしてこれも他から知った情報ですが、アミガサタケはアルカリ性の土壌を好むそうで、焼け跡やコンクリートのある近くに出やすいのだそうです。 たしかに今年見たうちの二カ所はどちらも写真で見る通り、道路際のコンクリートの打たれた場所です。 さらに昨年見たものも道路際のコンクリートのそばで、その脇にはゴミか何かを入れて燃やした一斗缶まで置いてありました。 それどころか、私が過去に見たうちの半分以上のアミガサタケは、人工的に作られた植え込みの中、しかもコンクリートブロックの際に生えていたのです。

また、これもよく言われているようですし、私自身の経験上も一致することに、アミガサタケは比較的日当りのよい場所を好むというのもあります。 そして、仙人こと小林路子さんの著作にもありましたが、ゴミ溜めのような環境にもよく生えることがあるそうです。

こういったあちこちで言われている発生条件を考え合わせて行くと、面白いことに気付きます。 つまり、アミガサタケが好むらしいのは、桜の樹の周辺、アルカリ性土壌(コンクリートのそば)、日当り、そしてゴミ溜めのような場所ということで、もしこれらのすべてを満たしたような場所があるとしたら、そこは彼らの理想郷ということになるのではないでしょうか。

そして、私が見たなかでそのような場所は、そう、あの六本木の植え込みがまさにぴったりの場所だったのです。 なぜあんな劣悪な環境でと私が思った環境は、劣悪どころかアミガサタケにとってこのうえなく棲み心地のよい環境だったのかもしれません。

少々こじつけのような気もしますが、他の生物を見れば、極寒や猛暑や乾燥といった、競争相手の少ない条件を選んでわざわざ住みにくい場所に暮らすものや、コアラやジャイアントパンダのように他の動物の食べない食物を選んだ例はたくさんあります。 アミガサタケが他の植物や菌類との競争を避けて、あえて他のきのこにとって棲みにくそうな劣悪な環境を選んだとしても、不思議はないでしょう。 そういえば以前、百貨店の催し物で売られていた欧州産のアミガサタケは、なんと砂地に生えていると聞いたこともありました。

さらに穿った見方をするなら、春に出るということさえ、わざわざ競争相手の少ない季節を選んでいるのではないかとすら思えてきます。

限りなく想像だけで話が突っ走っていますが、もし本当にそうだとすれば、春の風物詩として、ほんわかとした緩い印象で見ていたアミガサタケ、じつは相当なしたたか者なのではないでしょうか。 そんなふうに考えると、ますますアミガサタケが大好きになってしまいます。

ちなみにここから先は何の科学的根拠もない妄想ですので聞き流していただきたいのですが、桜の樹の周辺に生えるアミガサタケは、私の見た限り真下に生えているものはあまりなく、ハルシメジのように菌輪を作ることもないようです。 落ち葉や花の落ちる範囲内ではあるものの、発生場所はかなり離れた場所にも広がり、しかも不規則に分布しているように思えます。

環境に応じて菌根菌としても腐生菌としても振る舞うアミガサタケですが、桜の散った後に生えてくることから、もしかするとその狙いは周囲に大量に散らばった花弁やがくなのでは、などと勝手なこともふと思ったりしました。 同じく春のきのこであるツバキキンカクチャワンタケの例があるくらいですから、もしかしてアミガサタケもそんなことはないでしょうか。 たぶんないですね。

[写真] 今年出会ったアミガサタケの皆さん:大きさいろいろ



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PENTAX K-5 + DA21mm F3.2 AL Limited

by at384 | 2012-04-22 17:11 | 菌類 | Comments(0)