写真初心者のおっちゃんが、身近な生き物について、下手くそな写真と駄文で観察日記風に綴ります。


by at384
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31

アミガサタケの発生環境について思うこと

f0108133_1225511.jpg

久々のアミサガサタケ大量遭遇となったこの春ですが、アミガサタケを見つけるたびに感じるのが、彼らの生態、とくに発生条件の不可解なことです。

もちろん、これは私が興味本位にただ眺めているだけの素人だからで、ちゃんと研究なり調査なりしているかたがたには今さら不思議もないのでしょうが、毎年わずかな勘と経験だけを頼りにいい加減なアミガサタケ探しをしている身にとっては、やきもきさせられることでもあり、またそこが楽しくもあるのです。

f0108133_12332024.jpgそのようななか、深大寺周辺の発生状況や六本木での再会から、いろいろと思い至ったこともありますので、この手の話題はあちこちに出ていて今さらの感はありますが、アミガサタケの生態について、自身の覚え書きを兼ねてまとめてみました。

まず桜との関係ですが、これについては桜のない場所にも生えるとのことですから必須ではないでしょうが、少なくとも私が見たものは、黒系のトガリアミガサタケ以外はみな桜の樹の周辺に生えていました。 もっとも私は桜の周辺ばかりを探しているので、当たり前なのですが。

そしていろいろと情報を漁るうちに知ったのですが、サクラやイチョウはアレロパシー物質を出すために周辺には他の植物が生えにくく、それがアミガサタケの発生と関係しているらしいのだそうです。 トガリアミガサタケをまともに見たのは今年が初めてなので、推測するには材料が足りませんが、トガリアミガサタケが銀杏の周囲に出やすいという話はよく聞きますし、実際今年見たものも銀杏の樹の周辺でしたから、これもよく適合しています。

そしてこれも他から知った情報ですが、アミガサタケはアルカリ性の土壌を好むそうで、焼け跡やコンクリートのある近くに出やすいのだそうです。 たしかに今年見たうちの二カ所はどちらも写真で見る通り、道路際のコンクリートの打たれた場所です。 さらに昨年見たものも道路際のコンクリートのそばで、その脇にはゴミか何かを入れて燃やした一斗缶まで置いてありました。 それどころか、私が過去に見たうちの半分以上のアミガサタケは、人工的に作られた植え込みの中、しかもコンクリートブロックの際に生えていたのです。

また、これもよく言われているようですし、私自身の経験上も一致することに、アミガサタケは比較的日当りのよい場所を好むというのもあります。 そして、仙人こと小林路子さんの著作にもありましたが、ゴミ溜めのような環境にもよく生えることがあるそうです。

こういったあちこちで言われている発生条件を考え合わせて行くと、面白いことに気付きます。 つまり、アミガサタケが好むらしいのは、桜の樹の周辺、アルカリ性土壌(コンクリートのそば)、日当り、そしてゴミ溜めのような場所ということで、もしこれらのすべてを満たしたような場所があるとしたら、そこは彼らの理想郷ということになるのではないでしょうか。

そして、私が見たなかでそのような場所は、そう、あの六本木の植え込みがまさにぴったりの場所だったのです。 なぜあんな劣悪な環境でと私が思った環境は、劣悪どころかアミガサタケにとってこのうえなく棲み心地のよい環境だったのかもしれません。

少々こじつけのような気もしますが、他の生物を見れば、極寒や猛暑や乾燥といった、競争相手の少ない条件を選んでわざわざ住みにくい場所に暮らすものや、コアラやジャイアントパンダのように他の動物の食べない食物を選んだ例はたくさんあります。 アミガサタケが他の植物や菌類との競争を避けて、あえて他のきのこにとって棲みにくそうな劣悪な環境を選んだとしても、不思議はないでしょう。 そういえば以前、百貨店の催し物で売られていた欧州産のアミガサタケは、なんと砂地に生えていると聞いたこともありました。

さらに穿った見方をするなら、春に出るということさえ、わざわざ競争相手の少ない季節を選んでいるのではないかとすら思えてきます。

限りなく想像だけで話が突っ走っていますが、もし本当にそうだとすれば、春の風物詩として、ほんわかとした緩い印象で見ていたアミガサタケ、じつは相当なしたたか者なのではないでしょうか。 そんなふうに考えると、ますますアミガサタケが大好きになってしまいます。

ちなみにここから先は何の科学的根拠もない妄想ですので聞き流していただきたいのですが、桜の樹の周辺に生えるアミガサタケは、私の見た限り真下に生えているものはあまりなく、ハルシメジのように菌輪を作ることもないようです。 落ち葉や花の落ちる範囲内ではあるものの、発生場所はかなり離れた場所にも広がり、しかも不規則に分布しているように思えます。

環境に応じて菌根菌としても腐生菌としても振る舞うアミガサタケですが、桜の散った後に生えてくることから、もしかするとその狙いは周囲に大量に散らばった花弁やがくなのでは、などと勝手なこともふと思ったりしました。 同じく春のきのこであるツバキキンカクチャワンタケの例があるくらいですから、もしかしてアミガサタケもそんなことはないでしょうか。 たぶんないですね。

[写真] 今年出会ったアミガサタケの皆さん:大きさいろいろ



PENTAX Optio 750Z
PENTAX K-5 + DA21mm F3.2 AL Limited

名前
URL
画像認証
削除用パスワード
by at384 | 2012-04-22 17:11 | 菌類 | Comments(0)