六本木のアミガサタケと感動の再会
2012年 04月 22日
今年はほんとうにアミガサタケ縁に恵まれた年のようです。
一昨年のちょうど今頃、六本木の国立新美術館に美術展を見に出かけた際に、ゴミだらけの植え込みの中にアミガサタケの群生を見つけて大喜びし、このブログにも記事を投稿したのですが、その後この植え込みは小ぎれいに整備され、桜の樹以外のアジサイやツツジなどがすべて取り除かれて日陰がなくなってしまったばかりか、砂利までびっしりと敷き詰められてしまいました。
これではアミガサタケも全滅だろうとすっかりあきらめていたのですが、セザンヌ展を見に国立新美術館に行く際に、どうしても気になって、念のためこの変わり果てた植え込みの周りを探してみたところ、なんと彼らはしっかり生えていたのです。
さすがに数も少なく、どれも小粒ではあるものの、石組みや砂利のあいだの、ほんのわずか土が露出したところから、健気に顔を出しているではありませんか。 思い返せば一昨年もコンクリートのすきまやゴミの間から生えていて、大した生命力だとは思っていましたが、まさかこの劣悪な環境をしぶとく生き抜いているとは、感動すら思えます。
セザンヌ展を見るはずが、思わぬ再会に大喜びし、写真を撮るわ、アミガサタケの頭をなでて親睦を深めるわで、気がつけば三十分近くもここに留まっていたのでした。
結局その後でセザンヌ展は見たのですが、近代絵画の父もアミガサタケにはかなわず、心ここにあらずといった感じで、何となく通り過ぎるように見終わってしまいました。
先週に引き続きアミガサタケ祭り状態となりましたが、今後もこの調子できのこ運が続いてくれるといいのですが。