きのこの編みぐるみ 〜 シロコナカブリ
2011年 05月 28日
妻が編み物の余り糸で作ってくれたきのこの編みぐるみの三十一作目、シロコナカブリです。
シロコナカブリは老木の幹などに生える、傘の直径が二〜三ミリほどのごく小さな可愛らしいきのこです。 色が真っ白で、傘や柄が細かな毛に覆われて粉を被ったように見えることから付いた名前だと思うのですが、梅雨時から秋にかけて雨の日の明け方に生えきては、雨が上がると数時間で乾燥してしまいます。
以前住んでいた武蔵野市の古い桜並木によく生えてきた顔馴染みのきのこで、深大寺に来てからは見ていないのですが、きのこの写真を撮り始めた頃からの付き合いだったので、妻も写真を見るまでもなく、そらで編めてしまったようです。
ちなみに今回は生えている姿までそのまま再現したいということで、今までと趣向を変え、樹の幹まで含めて編みました。 また柄には毛糸でなく、帽子のブリムなどに使用するテクノロートという素材を使っています。 毛糸と同じく和菓子の編みぐるみで使用した余りなのですが、最初にこれを見た時に、これはシロコナカブリの柄にぴったりだと思ったことが、編むきっかけになったそうです。
確かにこのテクノロートという素材の半透明な感じはシロコナカブリそのもので、その曲がり具合や毛糸の毛羽立ち具合もそっくりなのですが、小さな写真ではわかりにくいものの、傘の毛糸にところどころ長い毛羽立ちがあるところがまるでタケハリカビまで生えてしまったようで、妻にとっては不本意ながら、愛嬌があっていい感じです。
なお、今回も交差法による裸眼立体視写真を載せました。