花喰い鳥
2010年 04月 11日
もう桜の時期も終わろうとしていますが、先日、深大寺通りの桜並木にあるバス停(深大寺入口)でバスを待っていたところ、本来ならひらひらと花びらが散るはずの桜なのに、なぜかツバキのごとく花ががくに付いたままいくつも落ちてきます。
落ちてくる花はがくを下にして水平にくるくる回転しながら、ふんわりふんわりと落ちてくるのですが、次々と落ちてくる様子は、変だとは思いながらも、これはこれで楽しげな感じで、面白がって見ていました。
そのうち、一緒に見ていた妻が、上に鳥がいることに気付きました。桜の花に隠れてよく見えなかったのですが、どうやら色や形からヒヨドリのようです。花が丸ごと落ちてくるのは、ヒヨドリが蜜目当てで花をついばんでいるためでした。
*** 後日、新聞で見たのですが、ヒヨドリはちゃんと花にくちばしを突っ込んで蜜を吸うので、このように花がもげることはなく、こうなるのは最近になって蜜の味を覚えたスズメの仕業だそうです。
そうわかって改めて落ちた花をよく見てみると、確かにがくの基部が喰いちぎられたように不整になっており、落ちた花にはアリが来ていました。
人に聞くと、鳥が桜を喰い散らかすのはよく見る光景とのことで、おそらく私も気付いていなかったのでしょう。それにしても、たった一羽のようでしたが、たくさんの花がくるくるふわふわと落ちてくる様はなかなか幻想的で、面白い体験をしました。